2013年8月24日土曜日

ガーナビザ取得@ロンドン

今回はタイムリーな記事です。
2013年8月、僕はロンドンに10日間ほどいます。

主な目的は、日本の友人訪問(図々しく居候)、観光、そして、、

これから訪れる西アフリカの国々のビザを何かしら取得しようという魂胆です!

ここロンドンは、戦争に負けずいたるところに植民地を作ったイギリスの中心、それどころか、ヨーロッパ経済の中心、ということで、世界各国の大使館が集結している!ほんと何処のでもある!

そんなところで、長い間宿泊費かからずに滞在できるこの機会を逃すわけにはいかない。




西アフリカの旅行は、東アフリカと違って、ビザが若干面倒。
具体的に言うと、東アフリカは大体の国でビザを国境で発行しているのに対して、西アフリカの国々では事前に大使館や領事館などでビザを発行しなければならない場合がほとんど。
手間がかかるのです。

そのためなのか、東アフリカを回るルートよりも人気がなく、情報が少ないという泣きっ面に蜂状態。

じゃあなんで西アフリカなんて行くの?

多分、一番の理由は、僕が天邪鬼だから。
あまり知られてないところへ行ってみたい。人と違うことをしてみたい。
希少な物に価値を見出してしまうという極自然で自分勝手な理由です!
東アフリカのサバンナや動物たちがアフリカの定番なら、もっとブラックアフリカンの様子を僕は見てみたくなった。
そして、すごくワクワクしてしまっているのです。




とりあえずネットサーフィンしまくって散乱した情報をかき集めた結果、
事前に大使館で取らないと行けないのは確かなんだけど、きっちり書類とお金さえ払えば、即日や翌日に受け取れるものも多い。

「なあーんだじゃあやっぱり行ってからでもなんとかなりそうじゃん」

とか思ってしまう。

しかし、どのサイトやブログでも、面倒くさそうに書かれているのが、ガーナビザの取得!
スムーズに取れている人がいない・・・。
でも西アフリカを旅するならガーナは捨てがたい。治安も良いし、貴重な英語圏!

よし、ここ(ロンドン)でガーナビザをとろう!!




ということで、さらに情報収集を試みるも、ロンドンでガーナビザ取得した情報なんて無かった。
そもそも、長期貧乏旅行者はあまりロンドンに来ないのではないだろうか。
なぜなら物価が高いからだ。地下鉄で片道4.5£(約700円)もする。下手に出歩くだけであっという間に金が飛ぶ。
ましてや西アフリカなんて行く変わり者たち。ロンドンなんて興味無いぜ!って感じか、旅人特有の「後々行けばどうにかなる」気質なので、こんなとこでビザ取ったりなんてしない。
僕だってロンドンには来るつもりはなかったけど、せっかくヨーロッパ来たなら仲の良い友人を訪ねたいなとやっぱり思い、ならビザとれんじゃね?という妙案を、物価が高くて何もやることないから思いついただけだ。




まあ大使館はあるんだし、行ってみればいいじゃん!
ということで、僕は朝からHighgate Hillにあるガーナハイコミッション(ハイコミッションってなに?)に行ってみた。

僕「ビザを取りたいんですけど。」

玄関のおっさん「申請用紙を埋めて持って来い!」

僕「では申請用紙を下さい。」

玄関のおっさん「ここにはない。自分で印刷して持ってくるんだ。」

申請用紙くらい置いとけよ気が利かないな。
というわけで、駅周辺のメインストリートへ戻り、ネカフェを探す。
ちなみにこのあたり、HIghgate Hillというだけあって、急な坂道があったりする。特にガーナハイコミッションは坂の上にあり、この往復は中々疲れた、、、。

バングラデシュ人が営む小さなインターネットカフェを発見し、そこで申請フォームを入力することに。
チャイを出してくれて、すげー懐かしい感じがした。



さて、今更ながらそもそもなぜガーナビザは面倒くさいのか。
実は、ガーナという国はビザを発行する際、申請者は自分の居住国でしか発行・受領ができないことにしている。つまり、僕がガーナビザを取得するには、日本の在日ガーナ大使館で手続きするしかないということだ。
では、今までガーナを旅した旅人は、皆日本にいるときからガーナに思いを馳せ、事前にしっかりと日本でビザをとっていたのだろうか。そんなはずない。
旅とは行き当たりばったりなのだ。もちろん日本から温め夢見ていた場所もあるが、旅の途中で新たな興味が湧いて、進路を変更することなどざらにある。僕だってガーナに来る気は無かった。そもそもガーナビザは発行から3ヶ月以内に入国しないと無効になってしまうし。

そうつまり、「申請者の居住国でしか発行できない」など建前に過ぎないのだ!!
チャレンジあるのみ!



無論、僕がネカフェで入力した申請フォームも「UK専用」であり、住所も"Country"が"UK"か"Ireland"しか選べない!!から適当に書いて埋めた!!
とりあえずイギリス国民になりすまし、問題なくフォームを送信。なんかレシートみたいのをゲットすることができた。
ダミーのホテル予約証明書も作成し、完璧。



再び坂を登り、ガーナハイコミッションへ。
窓口にゲットしたレシートみたいのと写真2枚と埋まった申請書コピーを提出。ホテル予約証明書はダミーでちょっと怖いから言われるまで出さないもんね。
申請書コピーのチェックが終わり、「パスポートを出して下さい。」と言われる。
平然と日本のパスポートを出す。

窓口女「イギリスに住んでいる者にしかビザを発行することはできません。あなたは日本に戻って、在日ガーナ大使館へ行って下さい。」

うん。知ってる。
そしてそれが建前だということも知ってる。

僕「それがなんとかなりませんかね。日本にはまだ戻らずにこれからアフリカに行くんですよ。ガーナ行ってみたいんですよ。頼んますよ。」

と食らいついてみる。とりあえず「ガーナは良い国」と繰り返す。
すると、

窓口女「となりの窓口へ行って下さい。」


なんでたらい回しに、、、。言われた通りに隣へ。そこは男性職員。
うわぁ力で追い出されるかな、とか怖がっていると、「事情は分かった」という風に、パスポートを受け取ってくれ、ビザ代会計手続きまで進んでくれた。

えぇ?予想以上にあっさり折れてしまってなんか逆にがっかり。拍子抜け。
ホテル予約証明書も結局提出要求されなかったし、、、せっかく作ったのに、、、。
しかもビザ代先払いって、、、。
これには少し驚いた。今まで、ビザ代は発行されてパスポートを受け取るときに払った。それは理にかなってる。だってもしかしたら、ビザが下りないかもしれないからだ。
でもガーナビザは先払い。しかも100£(15,000円)と高額な代金をだ。
まあこれは僕が翌日受け渡しを希望したからで、本来ならもっと安い。

こりゃあもう取れただろうなと早くも安心してしまった。


翌日言われた通りの時間に再び坂の上ガーナハイコミッションへ。
控えを渡すや否や、乱暴にパスポートを返された。しっかりとガーナビザが貼り付いている。

というわけで、無事ガーナビザ取得できました!しかもかなりスムーズに!これは嬉しい。
早くもガーナへの期待膨らむ。ビザダサッッッ!


結論、
きっとガーナビザは何処でだって取れる。

でもロンドンで取れば比較的楽だと思いますよ。高いけど、、、。

2013年8月20日火曜日

デベタシュカ洞窟への行き方 inブルガリア

イスタンブールからバスに乗ってブルガリアの首都ソフィアへ。
4ヶ月かけてアジアを抜け、ヨーロッパに入った。

その記念すべきヨーロッパ第一カ国目にブルガリアを選んだのは単純に、イスタンブールでからバスで入国することができたから。そこがヨーロッパであることに胸がいっぱいで、ろくにソフィアのことも調べていなかった。

でも、ブルガリアには、行ってみたいところがあった。
インドのアウランガバードで出会った日本人夫婦の旅人に教えてもらった秘境。
「デベタシュカ洞窟」だ。

今回はそこへの行き方を是非ここで紹介したい。
なぜかというと、日本語によるデベタシュカ洞窟に関する情報が、あまりにも少なかったからである。

これじゃ行きたいのに行けない!

僕がこの洞窟へ行くためのより確実な方法をここに記すことで、もう二度とそんな無念を抱いて散ってゆく旅行者が出なくなればいい。


まず、
そもそもデベタシュカ洞窟ってなんだ?
別に知らないしどうでもいい。
という人に、その魅力を紹介します。


綺麗じゃないですか?行ってみたくないですか?
ということでここまでの行き方を紹介します。

この洞窟から一番近い大きな街は「Lovech(ロヴェチ)」といいます。
まずそこまでソフィアからバスで行きましょう。
距離にして150kmほど離れていて、2時間半ほどかかります。

ソフィアの北にある一番大きなバスターミナルで、ロヴェチまでのチケットは簡単に買えました。
値段は忘れた・・・。

何本かバスはあると思いますが、僕は日帰りの予定だったため、午前8時半のチケットを買いました。

結局バスは30分位出発が遅れ、ロヴェチに着いたのは11時半頃。
さらにバスを乗り換えます。洞窟はロヴェチから約20kmです。

ロヴェチにはバスターミナルが一つしかないので、そのまま動かずに乗り換えはできます。

ここから、LetnitsaLevski行きの小さなバスに乗らなければいけません。
行き先はこの二つならどちらでも構いません。
そのバスが発着するプラットフォームは一番端で、チケット売り場にいるおばちゃんに聞いても教えてくれますが、キリル文字でしか表記がないので、不安だったらバスを待っている人たちに尋ねるのもいいかもしれません。

確か12時半頃にこのミニバスに乗れました。次のバスは13時半とかだったと思います。
このどちらかに乗らないと、日帰りでソフィアに帰るのは厳しくなるかもしれません・・・。
なぜかというと、ソフィアにもどるバスが、16時の一本しかないからです。
チケット売り場に貼られている時刻表にはもっと遅い時間もありましたが、どの売り場のおばちゃんに訪ねても今運行している一番遅いソフィア行きのバスは16時のみとのことでした。

さあ、このLetnitsaかLevski行きのミニバスに乗って、どこで降りればいいのか。

実はデベタシュカ洞窟の近くにバス停はありません。
なので、ミニバスの運転手さんにこう言いましょう。

「デベタシカ!デベタシカ!(ひょうきん)」

すると、運転手さんはもちろん、周りの乗客までもが
「そうかそうかお前はデベタシュカへ行くのか」となぜか車内に連帯感が生まれます。

たちまち「洞窟に行くひょうきんなアジア人」と有名人になれます。

そうとなればこっちのもの、デベタシュカ洞窟へ続く小道の前でバスは停まってくれます。
「デベタシカ?」と呟けば、車内一斉に「デベタシカ!!」と言ってくれるので、
確固たる自信が湧いてくることでしょう。最後は笑顔でみんなに手を振りましょう。

ミニバスは30分くらいで着きます。
そしてここが、そのバスが降ろしてくれる小道前です。



なんて綺麗な空!左に伸びているのが洞窟へと続く道です。ほんとかよ!ってくらいなんもなさそうですが、取り敢えず歩いてみましょう。



こんな道を歩いていく。



















周りにはひまわり畑が広がっていて綺麗。7月です。

すると・・・


















突然現れました!これがデベタシュカ洞窟入口です。
なんてったってデカい!右下に人がいるのがわかりますか?いかにこの洞窟がデカいかお分かりいただけると思います。なんでも一番高い天井で60mに及ぶとか。

そしてこんなに大きく、地下洞窟や鍾乳洞でもないのですが、この洞窟、冷気がものすごい。
洞窟が見える前に、「あれなんか涼しくなった?」という感覚があると思います。
まるで息をしているように、冷気を吐き出しているのです。

正直、この大きさだけでもう大興奮していました。
しかし中に入ってみると、さらに息を飲む光景が。



















少し奥に入って、入口側を見た景色です。一番奥の穴は入口です。
この洞窟の不思議なところは、天井に大きな穴がいくつか空いていることです。
そこから日の光が降り注ぎ、さらに洞窟内に流れる川によって、所々に緑が茂ります。
洞窟の中らしからぬその光景が、人々を惹きつけるのだと思います。

打って変わって、洞窟の奥は、恐怖心すら抱く闇。立ち入り禁止となっています。
この洞窟は、ヨーロッパ最大のコウモリの住処ともなっていて、暗闇からはコウモリの甲高い鳴き声だけが不気味に聞こえていました。

観光客はいましたが、ほんの数人。ましてやアジア人など見かけませんでした。情報が少なかったことも頷けます。おかげでゆっくりとした時間を過ごすことが出来ました。

この美しさを誰かと共有できたら素晴らしいなと思った一方で、
このまま観光地化されずにひっそりと人々を魅了して欲しいなとも思いました。


さて、大事なのはここからどうやって帰るのか!
ソフィアに帰るには、16時のロヴェチから出るバスを逃すわけには行きません!
実際洞窟自体は立ち入り禁止区域もあって、観光にさほど時間はかかりません。
1時間もあれば十分でしょう。

13時に洞窟について、遅くても14時過ぎには観光は終わる。
ロヴェチからソフィアまでのバスは16時。洞窟からロヴェチまではバスで30分程度。
一見、余裕そうに思える。

が、デベタシュカ洞窟にはバス停がありません!!
じゃあどうするか?とりあえずミニバスを降ろされた小道前まで戻ります。
14時20分に戻りのミニバスを拾えるとの情報もありますが、定かではありません・・・。
実際、僕はその時間にはもう道に戻ってましたが、バスを見かけることはありませんでした。
ということで!!


ヒッチハイクです。低めです。隙がないです。
意外と車は通ります。粘って粘って10台くらいにスルーされて、ようやくおっさんが運転する車が止まってくれました!

この近くの大きな街はロヴェチしかなく、距離も20kmと近いので、そっち方面に走る車ならだいたいロヴェチは通ると思われます。

そのおっさんも快く乗せてくれました!!
しかしこのおっさんファンキーすぎて、速度120kmから緩めることをしません。おまけにめちゃくちゃ話しかけてきて超脇見運転。ブルガリア語でです。
街に入ってもお喋り運転をやめず、赤信号に気づかず前の車に追突しそうになり、急ブレーキで車が蛇行した時にはさすがにキレそうになったぜ。
まあおかげでたった10分で、ロヴェチに到着!余裕を持ってソフィア行きのバスに乗ることができました!



以上!デベタシュカ洞窟までのアクセスでした!
肝は言わずもがな、帰りのヒッチハイクです。これが捕まらなかったら洞窟周辺はなんにもないのでかなり面倒です!バスの時間の16時に間に合わなくても、諦めずに続けて、せめてロヴェチまでは戻りましょう!